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2006-10-17(Tue)

ふみゅり。

 気が楽になったぶん、小説が書くことが楽しくなりました。
 やっぱり上手くなりたいから、楽しいだけじゃいかんとは思うけど、ともかく、体力がつくように書き続けたいと思います!


 っていうことで、今日の分は続きに。
 自分でもよくわからない変な話。キャラクター重視?
 
「おっはよー」
 俺は反射的に顔を上げた。
 長い髪に見慣れた大きな瞳。夏服から伸びる細い腕は、胸を張るように腰に当てている。
 少し短めなスカートの裾は見事な円の形に広がっていた。
 中心部に目がいくのは男の性なのか。
 水色のチェックだった。
 後悔と共に瞬時に目を背け、俺は学校に向かって歩き出す。後ろから着地した音が届いた。
「なんだよ。冷たいなー」駆け足の音と共に川島は俺の横に姿を現した。
「朝から最悪」
「またまた、嬉しいくせに」
「なにがだ」
「パンツ見れて、嬉しかったでしょ?」
「おまえのを見たって、吐き気がするだけだ」
「えー、女物のパンツだよ?」
「言い方が悪かったな。女物のパンツをはいた男のパンツを見ても、ただ気持ち悪いだけなんだよ!」
 俺は言い切ると歩くスピードを速めた。
 川島は戸籍上も姿形も俺と同じ男だ。
 ただ少し華奢で女顔で、そして何より地元の権力者の息子だった。
 所詮は世の中は金で何とかなるんだと、小学生でコイツと知り合って以来、実感している。
 そして金は人をおかしくするらしい。コイツがいい例で、見た目通りの変態だ。
「もう、冷たいな。だってこういう機会じゃないと、女のパンツなんて見られないでしょ?」
「うるさい。人の願望を破壊するな」
「やだなー。これだから男は困っちゃうー」
 おまえはなんなんだよという突っ込みは、無理矢理飲み込んだ。これ以上パンツの話題で引き延ばしたくはない。
 ただでさえ目立つコイツの傍から離れなければ、俺も同類と思われてしまう。
 歩く速度を上げようとして、腕を捕まれた。振りほどこうと勢いよく引っ張るが、向こうも離さない。
「離せ!」大声で怒鳴った。するとすんなり手をはずす川島に驚く。
 川島は心を奪われたように、何かを凝視して動かない。
 つられて俺もその方角を見た。
 そこはいつもの通学風景だった。高校までの道が一直線に伸びている。
 通りの反対側は住宅街になっているが、こちら側は見晴らしがいい草原になっている。確か工業地域の指定で、民家が建てられない場所になっているらしい。草原の真ん中に売り地の看板が立っているだけだった。
 その道をぞろぞろと高校生が歩いて行く。蟻の行列のように途切れることなく、毎日見る光景だった。
 何に見とれているか見当もつかなかった。どこを探しても金持ちの息子が驚くようなものはない。
 俺はますます何を見ているのかが気になった。
「おい、川島。どうしたんだよ」
 やっと目が合う。川島は神妙な顔持ちで目を伏せた。
「別に」
「はぁ? おまえなんか見てたじゃん」
「なんでもない」
 そういって、川島は歩き出した。だが視線は前に向けたままだ。
 たぶん、誰かを見ているらしいが、比較的広い歩道を埋め尽くす生徒の数に、誰かを特定するのは不可能だった。
 結局そのまま校舎に入るまで、川島は無言だった。
 オレもその頃には探すのをあきらめた。

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