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2006-10-27(Fri)

DVDを見た。

 「イン・ハー・シューズ」と「プライドと偏見」
 まぁどっちも恋愛モノで、順風満帆な恋愛だよなーとか、やっぱり女性ターゲットだよねーとか、こんなに何でも受け入れる男がいるかよーとか、思いましたとさ。
  
 まま、恋愛は落ちるモノって言うし……。
 そんな関係はいくら何でも変だぞって思う恋愛観もあるし……。
 今度の投稿作も純愛を絡ませているので、見て良かったですな。
 

 目的の一つだった告白の言葉は、やはりシンプルでした。
 よくあるよね。漫画とか小説でも、色んな言葉を用意していたのに、いざ好きな人の前に行くと頭が真っ白になって、「好きです」の一言しか言えなかったという、エピソード。
 まぁこの言葉が一番相手に伝わるのかもしれませんなー。
 なんか人生の中で一番の決断の時って感じしません? 告白って。
 映画「電車男」の告白のシーンで、エルメスたんが「がんばって」っていうのわかりますもん。
 緊張しすぎて、もう告白するの辞めちゃおうかなーって思うだろうし……(それじゃダメじゃん)
 だって相手はエルメスたんだし……(そっちかよ)

 見慣れていないジャンルなので、結構わたし的には新鮮でしたよ?
 んー、でももうジャンル的にはお腹いっぱいですな~。
NO.9


 きっかけは些細なことだった。
 小学三年生のわたしは授業中、班で目標を書いたポスターを作っていた。
 その時のわたしは親友が引越してしまった後で、気持ちが沈んだままだった。
 だいたいが仲のいいグループで班を作っているのに、わたしは一人のままだった。
 なので先生は一番少ない班に、わたしを入れた。
 目標が決まり、ポスターに書く。
 誰かが、みんなで書こうよと言った。
 いいね、じゃぁみんな一文字ずつ書こうと、誰かが言った。
 カラフルなサインペンを持ち、一人一人、一文字ずつ書いていく。
 曲がちゃったと、照れ笑いする子。小さかったと悔しがる子。
 なんか上手くかけてない? と自慢げに話す子。
 そして最後はわたしの番だった。
 曲がらないように、小さくならないように、ゆっくりと「う」を書いた。
 その瞬間、みんなが笑った。
「さおりちゃん、何それ、なんかすごく上手くない?」
「まるで先生の字みたい」
「他の人とさー、全然あわないよね。変だよ」
 わたしの字を見て、みんなが笑う。他の班の子も来て、わたしの字を見て笑った。
 以前のわたしの字は、すごく汚かった。だからお母さんから強制的に毎日、字の練習をさせられていた。
 ノートのような大きさのテキストに、薄く印字されたひらがなをなぞる。
 毎日三ページ書いて、お母さんに良しと言われるまで練習させられた。
 だから、字には自信があった。
 だけど、みんなはわたしの字を見て笑っている。
 その頃、丸文字という少し丸みを帯びた字が流行っていて、みんな似たような丸みを帯びた字を書いていた。
 だけど、わたしはお母さんに字を注意され、教科書のような字を書くように言われていた。
 そしてその癖は、わたしの中に取り込まれ、その字しか書けなくなっていた。
 やがて班ごとにポスターが教室の壁に張り出されても、わたしが書いた「う」を指して、みんなが笑った。
 わたしは何がおかしいのかわからなかったので、笑えなかった。
 そして、困惑するわたしを見てみんなが笑った。つられるように先生も笑った。
 その日から、わたしとみんなの温度差みたいなのができた。

 まず、朝、学校に来るとみんなが挨拶してくれなくなった。
 どうしてか、わたしにはわからなかった。
 近くにいた女の子に聞いたけど、首をかしげて教室を出て行った。
 次に机を離された。
 急に隣に座っていた男の子の表情が変わり、十センチほど机の間をあけた。
 どうしたの? と聞くと、あっち行けよ! と怒られた。
 わたしはどうしてなのかわからなかった。
 わたしに話をしてくれる人はいなくなった。
 たまにポスターを一緒に作った班の人が来ては、私の筆箱をわざと落としたり、物を隠したりした。
 学校に来ると上靴がないときもあった。濡れている時も画鋲が刺さっている時もあった。
 そして机が後ろのほうにおいてあるときもあった。
 一人で戻せなく困っていると、先生が来た。
 先生と目があう。わたしは安心した。
 きっと戻してくれると思った。
 もしかしたら、みんなにやめなさいと言ってくれるかもしれないと思った。
 だけど先生は、
「何やってるんだ、ちゃんと戻しなさい! 中里」と私を叱った。
「違うんです。わたしが学校に来たら、机がここにあったんです」
「じゃぁ、誰かが中里の机をそこに置いたのか?」
「……はい」
「誰だ、中里の机を後ろに置いたやつは?」
 先生は教室を見まわしながら、みんなに聞いた。でも誰も何も言わなかった。
「中里、誰もやってないって言ってるぞ、嘘つくんじゃない!」
 先生はわたしに怒った。わたしの体温が一気に下がり、目の前が真っ暗になった。
 ささやくような笑い声が聞こえる。
 わたしは重い机を引きずりながら、元の場所に戻した。
 途中で、田中くんの机に少し当たってしまった。
「あ、ごめん」
 そう言ってわたしは背を向けた。田中くんはわたしの背中を蹴飛ばした。
 机に寄りかかるように転ぶわたしに、先生は呆れながら早くしろと怒った。
 わたしはイスを持ってきて、座ると歯を食いしばった。
 鼻がツンと痛くなる。わたしの視界がゆがんだ。
 こらえても、ぽろぽろと涙がこぼれた。初めて学校で泣いた。
 どうして田中くんがわたしを蹴ったのか、やっぱりわからなかった。
 その日の昼休み、田中くんがいきなりわたしの耳をつかんだ。教室の後ろまでひっぱられ、手を離す。
「おまえ、みんなが悪いみたいに先生に言ったな」そう言って、わたしの左腕を蹴った。
「証拠あんのかよ、クラスのみんなが悪いって証拠あんのかよ」田中くんは何度もわたしを蹴る。
「やめてよ、何でこんなことするの?」
「おまえが嘘つくからだよ」そういって、田中くんは私に向って飛び、両足でわたしを蹴った。
 強い衝撃のあと広がる痛み。上靴のゴムのにおいがした。
 田中くんの横にいた男の子もわたしを蹴った。
 気がついたら、わたしの周りには五人くらいの男の子がいて、わたしは全身を蹴られた。
 痛みより蹴られた後の衝撃が大きかった。両手で顔をかばい、わたしはひたすら耐える。
 収まったと思ったら、田中くんがみんなに言った。
「こいつ、みんなのこと悪者だって言ったんだぜ、ひどいだろ? だからみんなで懲らしめようぜ」
 そういってみんなは一列に並んで一人ずつ、わたしを蹴った。飛び蹴りしたり、両手で何度も殴る人もいた。
 最後は田中くんだった。何度も殴り、蹴った。
「もうやめてよ!!」わたし叫んだ。
 腹の中が煮え繰り返り、吐きそうだった。涙が干からびて、口を動かすたびに皮膚が引きつった。
「うるせーな! 腹立つんだよ、おまえが!」
 そういって、チャイムがなるまで田中くんは、私を殴った。顔は殴らない。頭や腹を殴った。
 そうか、これだと証拠が残らないんだなと、私は思った。
 わたしに腹立つから、殴るんだ、と変な納得をした。
 その後、先生が来たが、期待できるようなことはなかった。
 むしろわたしをネタに、先生はみんなを笑わせた。
 先生と目があう。
 わたしは表情一つ変えずに、先生を凝視した。先生の顔が引きつる。
 それから先生はわたしをネタにはしなかった。
 それを見て、わたしは弱いのは損なんだと理解した。
 下校時間になり、わたしはひとりで家に帰る。
 家に帰ってもいつもどおりに振る舞った。明るく元気な女の子を装った。
 大人はダメだ。証拠がないとダメなんだ。
 わたしはそう理解した。
 わたしは変わった。
 次の朝早くに家を出た。
 同じクラスの子がひとりでいるところを狙い、声をかける。
「おはよう、山本くん。昨日はごめんね、わたしが悪かったよね」
 無表情のまま話しかける。山本くんは少しひるみながらも、おう、と返事をした。
「やっぱり山本くんも、わたしに腹立ったから蹴ったんだよね? そうだよね?」
 わたしは山本くんの前に立ち、問いかける。
 山本くんは俯きながら、さぁ、と言って立ち去ろうとした。
 わたしはその背中を思いっきり蹴る。
 山本くんが振り向いて、叫んだ。
「なにすんだよ!」
「わたしもアンタに腹立ったから、蹴ったんだよ。昨日のアンタと同じ。ただ違うのはアンタは大勢でやったこと、わかる?」
「おまえ、調子に乗るなよ?」
「あぁ? 調子に乗ってんのはどっちだ? 一人じゃ何もできないくせに、かかってこいよ? あ?」
 山本くんは思いっきり腕を振り回してくる。
 わたしはそれを思いっきり右腕に受けても、山本くんを殴り返した。向こうが倒れてもわたしは蹴り上げる。両手で思いっきり殴る。
 こういう時、兄弟げんかが役に立つんだなと思った。二歳年上のお兄ちゃんはいつも本気で殴ってくる。
 両親も平気で叩く家だった。わたしは暴力には慣れていた。
 山本くんが泣き出した。土だらけになっているTシャツ、ぐにゃりと曲がったランドセル。
 わたしは山本くんの襟元をつかむんだ。
「泣いたら止めると思ってんの? 昨日のわたしはいくら泣いても、誰も止めなかったよ?」
 山本くんは怯えていた。
「……ごめんなさい」小さな声だった。急にやる気を失った。
 わたしは手を離す。山本くんから目をそらし、学校とは反対側に歩いた。他のクラスメイトを探す。
「中里! おまえ、後で覚えてろよ!」山本くんの声が聞こえた。
 わたしは振り返って、笑顔で言った。
「あぁ、今度は容赦しないから、楽しみにしておけ」
 山本くんは逃げるように学校に走っていった。

 その朝はあと二人捕まえることができた。
 だけど、その日の昼休みは、相変わらず、一列に並び、順番にわたしを蹴った。
 昼休みが終わるまで、蹴られたり、殴られたりしたけど、わたしはもう泣かなかった。
 そして、誰が参加したのか覚えていた。
 下校する時もひとりでいるクラスメイトを見つけては、復讐をした。
 山本くんに聞いたのだろうか、向ってくる子はいなかった。
 みんな、ごめんなさいと謝った。
 謝れば、わたしは許した。あとでどんなに私の悪口を言っても、追いかけるようなことはしなかった。
 朝、わたしは田中くんを待った。
 捕まえてないのは、田中くんをだけになった。
 だけどいつも道を変えられ、会えなかった。
 昼休みの暴力に参加するのは、田中くんと仲がいい五人くらいになっていた。その中に山本くんもいた。昼休みの間中、暴力は続いた。
 昼休みの終了のチャイムが鳴る。
 わたしはその時笑顔で、田中くんに言った。
「複数なんて卑怯な手しか使えないんだね。一対一が楽しみだよ」
 それから、昼休みの暴力は止まった。
 田中くんはわたしを無視することにしたようだった。
 わたしは朝や下校の時、田中くんを待った。
 だけどいつも姿を消し、捕まえることができなかった。
 一週間も経たないうちに、田中くんは引っ越していった。
 わたしは逃げられたと思った。
 
 

  ――――――――――――――――――――――――
 ちなみに、この最低教師はのちに音楽で子供を変えたとテレビで紹介されていた。
 確かにこの先生は音楽ばかり力を入れていたが、ただ依存しているだけで、見て見ぬふり先生だった。
 責任感のない先生だなと、小学生のわたしがそう思った。
 
 マスコミは何でもでっち上げるのかなーと本気で思った。
 それほど、この先生には最低な思い出しかない。

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